この記事を読むと本当の自分を探す練習になります。お客様へ少し言いづらい事を電話しないといけない状況で後回しにしてしまう心の奥底に潜む気持ちを探っていきましょう。
戸建て住宅を建築、販売しているハウスメーカーのアフター管理課に勤務している30代後半のAさんのお話。
一通り社会経験をしたのち3社目となる今の職場に中途入社してきました。見た目とは裏腹に声が渋くてイケボです。
国立大学出身で学歴もあり常識的で謙虚で真面目なAさん。冗談は全く言わないのでお堅いところも見受けられます。
入社して1ヶ月は私の元で研修し特に問題は見受けられなかったので1人で現場を持つ事になって2ヶ月経過。
因みにアフター管理課の業務としては戸建て住宅にお住まいのお客様から家の不具合や生活する上でご不明な事などのお家のお困りごとを解決する仕事です。
お客様からの問い合わせをコールセンターで受け各エリアの担当者にメールが飛び担当からお客様へ電話訪問する流れとなります。
Aさんはしっかりと対応しているように見えましたが、独り立ちして1ヶ月過ぎたあたりから催促がちらほら。
催促というのはお客様から担当の連絡が遅いだの一度訪問してからの連絡が無いなどの問い合わせの事です。
催促は不名誉なことであり、お客様をお待たせして時には炎上しかねない良く無い状態です。
会社としても催促は避けたいし常識的にお客様と連絡していれば起こらないものです。
入社してばかりだし最初はしょうがないと思っていましたが、次第にお客様がご立腹され担当変更を希望される事が増えて来ました。
これはどうしたものかとAさんの現状を確認すると一度訪問してからの2回目の連絡をほとんどの物件でしていない事が発覚。
お客様のお宅へ訪問して社内で確認検討してからまたご連絡します。と言って2,3週間放置してしまっている状況でした。
20件近くお客様をお待たせしていて、いつ次の催促が来てもおかしく無い良い状況。
これはまずいと思い、何故連絡しないのかAさんに尋ねると「お客様に不利になる事が言えない。」と心境を語ってくれました。
このアフター業務は会社の保証内容もありお客様のご要望に答えられないこともしばしば発生します。
その度にお客様が納得されないこと、お怒りになること、お叱りを受けることがたびたびあり慣れないと精神的にきつい面があります。
寧ろ、その言いづらい事をビシッとお客様へお伝えする事がメインの仕事でもあります。
Aさんの思考や性格など色々深掘りすると、あれこれと100%準備(知識武装)してからでないと電話出来ない。
自身でも「ビビリなだけです」と言っていましたが、準備してもお客様が納得されないことや怒らせてしまう様な事を言えないとの事。
時には業者に対して責任施工で費用を交渉する場面も良くありますが業者へのそう言った相談毎も同じく出来ない様子。
「これを業者に言ったら嫌な思いさせるだろうなぁ」とか考えて自分で無理矢理解決しようとしてしまうとの事。
少し前にすでにメンタルやられて体調崩し4日間休養していましたが、その間も催促の連絡来てたので本人に確認の連絡するも音信不通。
これは退職代行で辞めるパターンか?と心をよぎりましたが、休み明け何とか来てくれました。ホッとしました。
そこでAさんにこれからどうするのか面談しました。
Aさんの心境としてはまだ辞めることは考えておらず、この仕事を続けていきたいと思っていると話してくれました。
どの仕事でもそうですが、お客様や業者への嫌な電話は必ず発生します。
特にこのアフター業務は嫌な電話が多い仕事ではありますがAさんが続けるつもりなら乗り越えなければならない壁です。
Aさんのこの心境皆さんどう思いますか。どうしたら乗り越えられますか?
これは明日明後日、来週、来月に解決出来る問題では無いと思います。時間がかかります。
何故なら性格(価値観や世界観、信念など)を変えないといけないからです。
ただ、自分で変わりたいと意識して時間をかければ必ず変わります。
その為にはこの価値観に潜む本当の自分を探しましょう。
まずは「嫌な電話が出来ない」という心理を深掘りしていきます。本心を探っていきます。
嫌な電話とはお客様や業者の気持ちを悪くしてしまう事。相手が望まない事や気分を害することを伝える事。
それが出来ない。つまり本人も言ってましたがビビっている。怖がっている。
何故怖がっているのか。
→怒らせたく無い嫌われたく無いと言う気持ちがある様に思います。
何故嫌われたく無いのか。
→期待に応えたいから。この辺から色々な解釈が出来ますが、、
何故期待に応えたいのか。
→自分を良く評価してほしいから。褒めて欲しいから。
何故褒めて欲しいのか。
→自分の評価を自分で決めれないから。他人の意見に依存している。自分を認められていないとも考えられます。
何故自分を認められないのか。
→自分を許せていないから。自己受容できていない。※自己受容とはできない自分も含めてありのままを受け入れること。
この辺りまで深掘り出来れば十分。
とにかくこう言った思考や感情が隠れている事を認識して理解してあげましょう。
ことある毎に客観的に自分の本心を観察していく。
これを繰り返して下さい。
そして自分を抱きしめてください。きっとこれまでの人生で刻まれた価値観だと思うので許してあげください。
出来れば理想の自分像をリアルに想像しましょう。
不安になったりイラついたりストレスとなる状況は何か本心とは違う事を感じたり考えたりしています。
本当の自分では無いというサインです。
そのサインを見逃がさず、本心を確かめて下さい。
人によりますがある程度繰り返すとだんだんと本当の自分に近づいて気持ちが楽になっていきます。
本当の自分を探しましょう。